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LUNAのミュージックボックス

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ユンヒからジニョンへの手紙

NYの秋は静かに訪れると、
学生時代に誰かに教えられました。
セントラルパークの樹木はもう、
カラーを身にまとい始めたでしょうか。
大学のキャンパスで、若い人達に囲まれ
楽しそうに談笑されているジニョンさんの姿を想像します。
新たな学生生活、順調ですか?

ひと月ほど前に宿泊された、
ファン・スジンさんのことを、思い出しています。
16歳のスジンちゃんは、とても快活できれいで、
聡明な女子高生、というより可能性にあふれた存在でした。

ジニョンさんが私に会うように勧めてくれたと聞き、
とても嬉しく思いました。感謝しています。
「本当に16歳?」と何度聞き直したでしょう。
時折、人の心の奥深い所まで見通してしまうような、
鋭い感性を持ち合わせ、それでいてしなやかで誠実な人柄がとても自然で、
一度会ったら二度と忘れられない、そんな不思議な魅力を持ったお嬢さんでした。

テジュン社長も6年ぶりの再会を大変喜んでいらっしゃいました。
この6年間、ジニョンさんとどんな交流をしてきたのか、
詳しくお聞きになっていらっしゃいましたよ。
スジンちゃんのことより、ジニョンさんのことを
知りたがっているように・・・。

スジンちゃんを、ジニョンさんが教えてくれた秘密の場所、
あの屋上に連れて行ってあげました。
実のお母様と再会し、翌日お帰りになる
お母様をお見送りした後のことです。
実はスジンちゃんのお母様には、左腕にリストカットの
傷跡がありました。そのことをスジンちゃんは
「気がつきましたか?」とたずねてきました。

「気がついてたわ。背筋が凍りつく思いがした。」と答えると
スジンちゃんは突然、私の胸に飛び込むようにして
声を押し殺しながら、泣き始めました。
きっと色々な思いを抑えていたのでしょう。
スジンちゃんのお母様にどんなことがあったにせよ、
今生きていてくれていることが、どんなに有難いことか・・・、
時間が経てば経つほど実感するはず、そのままを受け止めようと、
私の母のことを通しながら話ました。

屋上から眺める漢江の流れは、
まるで生きているかのように表情を変え、
私たちをありのままで受け入れてくれます。
「そんなふうに生きていけたらいいね」と
スジンちゃんと語り合いました。

最後に楽しいエピソードを書きます。
スジンちゃんたら、私にボーイフレンドを紹介してくれたんですよ。
免税店での買い物に付き合ってほしいというので
ついていったら、そこにはなんと、長身で笑顔のさわやかな・・、
えっ、よく見るとドンヒョクさんそっくりの男の子!
すご~く、かっこいい子です。小学校のときの
「初恋の人」なんですって。
ご存知でしたか?ソウルのボーイフレンドのこと。

若い人に接して、心地よい刺激を受けました。
スジンちゃんの魅力に、取り込まれてしまったのでしょうか。
ジニョンさんも、NYの活気あふれる学生さんたちと
新しい感覚を磨きあい、新時代の「ホテリアー」に必要な課題を
どうか私たちに発信してください。

ドンヒョクさん、そしてシェーン君によろしくお伝えください。
お体を大切になさってください。

2007年10月XX日

                      キム・ユンヒ

ソ・ジニョン様



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